平成30年度税制改正大綱~新税の創設

今年も残すところあと数日となりました。寒い日が続いていますが、31日の大晦日からは全国的に気温が上がるとのこと。暖かい年越しとなりそうですね。
 
さて、今月14日、来年度の税制改正大綱が自由民主党・公明党両党より公表されました。
 
最大の焦点であった所得税の見直しでは、給与所得控除を縮小し、すべての納税者が対象となる基礎控除を拡大することにより、子育て・介護世帯を除き、年収850万円を超える会社員や公務員計約230万人が増税となります。一方、フリーランスなど会社に所属せずに働く人は減税。また、高所得の年金受給者は増税となります。
 
企業向けでは、事業承継を後押しするため後継者が払う相続税や贈与税の負担を軽減。賃上げや設備投資、教育訓練に積極的な企業は法人税減税、消極的な企業は既存の税優遇から外して増税となります。
 
また今回、新税の創設による増税も盛り込まれました。話題となっている2つの新しい税についてまとめました。
 
○国際観光旅客税
出国時に1人1回1,000円を徴収。
財源の使途については「日本人出国者を含む負担者の納得が得られ、先進的で費用対効果が高く、地方創生をはじめとする重要な政策課題に合致するもの」に充当。具体的には、ストレスフリーな旅行を実現するための環境整備、国内の魅力に関する情報入手の容易化、地域固有の文化や自然などを活用した観光資源整備を通じた体験・滞在の満足度向上につなげる施策に充てることを想定する。
 
○森林環境税
住民税に年1,000円を上乗せして徴収。
森林を守るため、国民一人一人が税金の形で負担を分かち合おうという構想。政府は、手入れの行き届かない森林を市町村が集約し、意欲と能力のある林業経営者に管理を委託する一方で、条件が悪く民間の委ね先が見つからないものについては、市町村自らが管理を行う「森林バンク」の仕組みを立ち上げようとしており、この市町村による管理に必要な費用をまかなおうというのが「森林環境税」である。
 
因みに、現在の日本の税金は約50種類!様々な形で税金を納めていることが分かりますね。
 
今回の税制改正大綱全文は下記をご参照ください。
「平成30年度税制改正大綱」 https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/news/policy/136400_1.pdf
 
 
それでは、晴れやかな新年をお迎えになられますようお祈りいたします。
本年も大変お世話になり、誠にありがとうございました。来年も何卒よろしくお願い申し上げます。