税の歴史編①~清涼飲料税

立秋が過ぎ暦のうえでは秋となりましたが、まだまだ暑い日が続きそうです。

そんな暑い日には水分補給が欠かせませんが、最近は様々な種類の清涼飲料水が出ており

毎日飲んでいる方も多いのではないでしょうか。

さて、今日はその清涼飲料水に関する話題ですが、かつて、清涼飲料水は課税の対象でした。

清涼飲料税の対象となる清涼飲料水の条件は『炭酸ガスを含んでいること』だったので、

サイダーなどの炭酸飲料が課税されました。

清涼飲料税が新設されたのは大正15年、その背景にはサイダー類の消費拡大があったようです。

明治末年頃からビール会社を中心としてサイダー、シトロン、ジンジャエールなどが大規模に

製造販売されビールと同じような高級飲料として扱われるようになりました。

つまり、サイダー類は、高級嗜好品として世間に認知されたため、課税対象となったのです。

一方、大衆向けであったラムネ(玉ラムネ)については、サイダー類の半分程度の税率と

されていました。

なお、清涼飲料税は昭和24年に物品税へと統合され、最終的には平成元年に消費税へ組み込まれ

ました。

時代とともに高級嗜好品とされるものも変化し、それにより課税対象も変わってきたのですね。

(出典:国税庁 租税資料)